第2章 兄と弟
ーキッチンー
朔哉
「相変わらず広いよな~。まぁおかげで料理はしやすいけどさ。」
新一
「そうかぁ~?普通だと思うけどな。」
朔哉
「たまごどこやったっけ?」
(まぁ新ちゃんの場合は根本的に普通じゃねぇよな…。)
新一
「その辺にあるだろ?」
朔哉
「おっ♪たまご見っけ♪」
コンコン
パカッ
新一
「お~!お前たまご片手で割れるのか?」
朔哉
「まぁな!俺にとっちゃ朝飯前だけどな♪」
シャカシャカシャカ
トントントン
リズミカルな音がキッチンに響く。
朔哉は機嫌がいいのか鼻唄を歌いながら腕をふるっている。
そして新一はそれを少し離れた所から眺めていた。
ー数分後ー
朔哉
「これをこうして…っと。出来た!」
新一
「出来たのか!?」
朔哉
「うん!出来たから運ぶの手伝ってくれ!」
新一
「分かった!」
ーリビングー
新一
「早く食おうぜ!」
朔哉
「そんなに急がなくても飯は逃げないって。んじゃ…」
新一・朔哉
「いただきます!」
朔哉
「召し上がれ。」
新一
「!うめぇ~!」
朔哉
「良かった。」
新一
「やっぱ朔哉の飯はうまいよ!」
朔哉
「お褒めに預かり光栄です。俺的には、久々にしてはまあまあかな?って思ったんだけど。」
新一
「…お前って自分には厳しいよな。」
朔哉
「そう…かな?」
新一
「朔哉?」
朔哉
「うん?」
新一
「大丈夫か?」
朔哉
「大丈夫…だ…!」
クラッ
朔哉
「新ちゃん…悪いな。」
新一
「えっ…?」
朔哉
「俺…そろそろヤバ…そ…だ…。」
ドサッ
新一
「!朔哉!!おい!」
慌てて朔哉の傍に駆け寄るが意識がない。
新一
「マジかよ…。」