第15章 海野邸
「おかえりなさいませ。お嬢様。」
お手伝いさんらしき人が出迎えてくれた。
「‥‥‥ママは?いるわけないか!」
なぎさはぶっきらぼうに言う。
「そうですね‥‥‥相変わらずお忙しくてしばらく帰っていらっしゃいません。」
「ふ〜ん‥‥‥
あ、みんな!部屋はたくさんあるから好きなトコ使ってよ。遠慮なくずっと居ていいからね!
ゴハンはユーバーとかに持って来てもらうしかないけど。昔は料理人も居たんだけど今は聞いてのとおり主(ママ)は帰らないし、ウチは家出したもんだから要らなくなっちゃって。」
「い、家出!?」
「ハハ‥‥‥もう帰ってくるつもりなかったんだけど、戻ってきちゃったわ。だっせー!」