【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第2章 【ヒロアカ 】【自作】月は夜を照らさない※ホークス【R18】
その瞬間、群馬訝山荘が唸った。
それがヒーローの攻撃だと言う事が瞬時に分かる。
破壊されていく山荘の揺れを感じながら、仁美はポツリと呟いた。
「随分と時間かかったなホークス。」
そして笑みを浮かべると、ヒーローが集結している光景を見ていた。
ホークスが今何処にいるかは想像が出来た。
仁美はゆっくり、その場所に向かう。
目に入ったのは、荼毘に焼かれて瀕死のホークスだった。
傍で分倍河原の死体がある、どうやら仕事はこなした様だ。
「相変わらず弱いな‥。」
そんな2人の光景を見て仁美は目を細めて呟いた。
このまま荼毘に殺されるかと思った時に、常闇が現れ、状況が変わった。
ああ、でもどうにかなりそうも無い。
ホークスが気を失ったのを確認して、やっと仁美が動いた。
荼毘が2人を焼こうとした瞬間、仁美が荼毘の影を踏む。
その瞬間、荼毘の体が動かなくなり、炎が消えた。
仁美の個性発動、『影踏み』だ。
仁美に影を踏まれた者は、個性が使えなくなり、体の動きを止める事が出来る。
いきなり現れた仁美に、常闇は戸惑っていた。
見た事も無い、ヒーロー服さえも着ていない女性だったから。
仁美は常闇を見ると、この場から離れる様に伝える。
言われた通り、常闇はホークスを抱えると、その場から離れた。
それを仁美は横目で見送ると、目の前の荼毘を見据えた。
「あれは私のだ、お前が無闇に壊していいおもちゃじゃない。」
仁美は目を細めて、荼毘に言った。
荼毘は動かなく、個性が使えない事に動揺しつつも、仁美に笑って見せた。
「なんだお前、大好きならお父さんを裏切るのか?」
荼毘の質問に、仁美は首を傾げる。