【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第2章 【ヒロアカ 】【自作】月は夜を照らさない※ホークス【R18】
仁美さんはそう言って睨む俺に目を細めた。
「‥そうだな、それでもお前を見たらどうしても顔が緩む。」
俺は仁美さんの腕を掴むと、自分の腕の中に抱き寄せる。
仁美さんを抱きしめた瞬間、懐かしいタバコの匂い、仁美さんの匂いが溢れた。
俺はずっと求めていたその匂いに、感触に目を瞑った。
「どれだけ探したて思うとー。」
俺が仁美さんの耳元でそう言うと、仁美さんも目を閉じると俺の背中に手を回した。
「‥相変わらず泣き虫だな。」
そう言って仁美さんは俺の頭を以前の様に撫でる。
この人は本当にこの4年間俺がどんな気持ちで過ごしていたか、想像出来ないのだろう。
今の再会だって、幸せなモノなんかじゃ無い。
貴方はヴィランで、俺はヒーローだ。
勝手に居なくなって、最悪の裏切りをした目の前の人は、ずっと探していた最愛の人だ。
涙くらい出る。
「‥ 仁美さんっ。」
俺は仁美さんの顔を掴んで、自分に向けさせると、すぐにその唇を奪う。
あの日以来、触れる事の無かった仁美さんの唇に触れると、舌をゆっくり中に入れる。
「っん、ッ。」
相変わらずに逃げる様に舌を動かす仁美さんの顔を抑えると、一瞬唇を離し、角度を変えてまた唇に触れる。
仁美さんの俺を掴む手に力が入る。
可愛い顔は、必死に目を瞑って、俺のキスを受け入れるしか出来ていない。
俺はそんな仁美さんが何を物語っているか分かると、嬉しさで目を細めた。
「‥っあ、ホークス‥なんだか…。」
仁美さんは俺が唇を離すと、戸惑った様に俺から目を逸らす。
俺はそんな仁美さんを見て、ニッと笑った。