【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第2章 【ヒロアカ 】【自作】月は夜を照らさない※ホークス【R18】
俺が公安からその事実を話された時、どんな気持ちだったか、貴方は想像で出来なかっただろう。
目の前の光が無くなり、最愛の女も失って、俺はどうやって自我を保てたと思う?
光を持たないから、堕ちないと言っていた貴方を、俺から引き離したのは一体なんなのか、俺はずっと答えの無い迷路の中に居る様だった。
そうだ、貴方をずっと探して、やっと見つけた時は、4年の月日が経ち、貴方は解放軍の幹部として、俺の目の前に立っていた。
デトネラット社、リ・リステロの側近として、貴方は再び俺の目の前に現れた。
仁美さんは俺の事なんて存在しない様に、目すら合わせない。
俺は、俺から貴方を離したその闇を絶対に許さない。
すぐに仁美さんが『そこ』に居る理由を探った。
公安の力も借りて、天涯孤独と登録されていた仁美さんが、リ•デストロの婚外子だという事が分かった。
俺はその調査結果に愕然とした。
今まで公安に全てを捧げて、最後に身を寄せた場所は、自分の父親の側であったというのか。
俺は貴方の堕ちた理由なんて納得しない。
俺は解放軍に対して、ひたすら自分の地位を確立することにより専念した。
彼らの敷地を歩き回っていても、誰も不審に思われない様に、俺は仁美さんに接近出来る機会を、虎視眈々と狙っていた。
俺は貴方からの言葉しか、受け入れなれない。
その機会はすぐに訪れた。
俺はその日、4年ぶりに仁美さんの前に姿を現した。
俺を見ないふりをしていた仁美さんは、目の前に現れた俺に動揺もせずに、懐かしい、いつもの目の色を俺に向けていた。
何故そんな目を俺に向けれるのだろう。
貴方がした、俺への裏切りは、再会を喜ぶ様な甘い別れでは無かった。