• テキストサイズ

【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第1章 【ヒロアカ 】【自作】裏切りの痕には※轟・爆豪【R18】


私は爆豪が話があると思っていたので、しばらくお互い黙ったままだったが、爆豪が話し出すのを待った。
「‥男が浮気性の奴で、その度に俺の所にくる様な女だった。」
ポツリポツリと爆豪が話し出した。
「近所の年上の女で、あいつが俺に初めて縋った時は、俺はまだ中学生で、好きだった女がやっと自分のモノになったと喜んだくらいだった。」
私は何も言わないでただ爆豪の話を聞いていた。

爆豪は私に背を向けたまま、何処を見ているのか、思い出を話す様に喋っている。
「結局は俺は捌け口で、男の元に戻っては裏切られて、仕返しの様に俺に抱かれる奴だった。」
私は爆豪に縋った自分を思い出す。
その時の爆豪の軽蔑した顔を思い出すと、自分が恥ずかしくなる位だ。
爆豪が全てを過去形に話している事に、今の爆豪の気持ちが分かる。

「お前と会った日からずっと、あいつからの連絡には出ていない。」
爆豪はそう言うと、私の顔を見て手を伸ばして来た。
そっと私の頬に手を当てる。
「次はお前を想って抱くって言っても、轟がいいか?」
爆豪の顔は、至って真面目で、真剣にその言葉を言ってくれたのが分かる。
胸がぎゅっとなった。

「‥爆豪を好きだと思った事は一度も無い。」
私は爆豪が本気で言ってくれてるのが分かったから、自分の本心を伝えた。
私の答えが分かっていた様に、爆豪は笑みを浮かべた。
その笑みはとても優しくて、爆豪に涙が出そうになった。
その私の涙を止めたのは目の前の光景だった。

「‥爆豪…轟が見てる‥。」
「あ?舐めプならまだ教室‥。」
振り返った爆豪もその光景に固まった。
私達が見たのは、校舎全体が氷結に包まれた光景だった。
それはすぐに轟の仕業だと分かった。
校舎から悲鳴の様な叫び声が聞こえてくる。
/ 337ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp