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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第1章 【ヒロアカ 】【自作】裏切りの痕には※轟・爆豪【R18】


相変わらず爆豪は馬鹿にした様に私を見ながら言った。
ああ、本当に爆豪は誰と私を重ねているのだろう。
向けられている怒りは私に対してじゃ無い。
「そ‥そうならない様に頑張る。」
轟は動揺しながらも爆豪にそう言ってくれた。
そんな私達をまだ、見下した様に爆豪は笑っている。

「‥私、もしそうなったとしても、2度と爆豪だけは選ばないよ。」
私は爆豪の顔を真っ直ぐ見ながら言った。
向けられた悪意が自分に対してじゃ無いと分かると、この前みたいに、凄んでくる爆豪を怖いと思わなくなっていた。
爆豪は何も言わずに、私を睨んでいる。
「爆豪と居る時間は確かに、救われたかもしれないけど、自分を好きじゃ無い人に抱かれた時のあの虚しさは、もう2度と味わいたく無い。」
私は拳を強く握った。

轟とは体を重ねれば重ねるほど、幸せになれるのに、爆豪とはどんどん気持ちが離れて、最後は轟を忘れるどころか思い出すくらいだった。
それは爆豪も一緒だったはずだ。
私達は虚しくて、それでも相手にぶつけられない感情を互いにぶつけていただけだ。
「あんたが怒りをぶつける相手は、私達じゃ無いよ。」
私が静かに言うと、爆豪は怒ってはいるだろうが、怒鳴りはしなかった。
爆豪はチラッと轟を見て笑った。

「‥舐めプ野郎の顔色が真っ青だぞ。」
私は慌てて轟を見ると、やっぱり顔を青くして立ち尽くしている轟がいる。
抱かれたとか、直接的な言葉を使ってしまった。
しまったと思い、私も冷や汗が出て轟を見るが、寄る私に轟は手を出して制した。
「‥大丈夫、続けて…。」
全然大丈夫そうな顔じゃ無いので、私はこれ以上何も言えなかった。

「全然大丈夫そうじゃねーな、付き合ったって、今の気持ちは消えなねーで、どんどん膨れるだけだぞ。」
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