【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第1章 【ヒロアカ 】【自作】裏切りの痕には※轟・爆豪【R18】
しばらくは廊下の真ん中は歩けないねと、2人は笑いながら言っていた。
本当は日の下も歩けないが、つられて私も少し笑えた。
もうすぐ、中休みが終わり授業が始まる。
そしうしたら、轟と爆豪もここを離れるだろうから、また放課後迎えに来てくれると言って、拳藤達は出て行った。
少し外から爆豪の声が聞こえた気がした。
それもすぐに遠くなり、静かになった保健室で、私は倒れた時の轟の爆豪の心配そうな顔を思い出した。
考えるとまた胃がキリッとしたが、私は目を瞑ってその痛さを紛らわす。
放課後は拳藤達が迎えに来てくれて、いくらか顔色が良くなった私を見て安心した様だ。
寮までの帰り道でさえ、皆んなに見られているようだ。
とくにA組の生徒からは、声をかけられるんでは無いかと思う位、見られていたと思う。
流石にあの2人という事で、面白おかしく聞いてくる人は居なかった。
物間でさえ、この話題はしなかった。
気を使っていただいた様だ。
部屋に戻り、制服を着替えていると、ドアをノックされて私はドアを開けた。
また申し訳なさそうな顔をした拳藤がそこには居た。
「‥来てる。」
拳藤のその顔で、誰が来ているのかは想像ついた。
これ以上皆んなに気を使わせる訳にはいかないので、私は会う決心をした。
部屋に呼ぶと言うと、拳藤は隣の部屋に居るので、何かあったら壁を叩いて欲しいと言った。
そんな大事にはならないと思ったが、私は頷いた。
呼んで来てくれると言った拳藤が改めて聞いてきた。
「どっちから?」
あ、2人なんだ。
大事になるかもしれないと、覚悟した。
「‥轟に会いたい。」
きっと拳藤は私のこの言葉で何かを察してくれたようだ。
しばらくして、再びドアにノックの音が聞こえると、私はすぐにドアを開ける。
目の前には轟が居た。