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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第1章 【ヒロアカ 】【自作】裏切りの痕には※轟・爆豪【R18】


「‥大丈夫か?」
轟は本当に心配そうな顔で言った。
そんな顔をされると、胸が痛くなる。
私が頷くと、轟は私を抱きしめた。
耳元で轟の安堵した様なため息が聞こえる。
この腕が嬉しいのに、私は抱き返していいのか分からなくて、胸元で自分の手を握っていた。

「‥俺、爆豪との事許せねぇ。」
静かに轟は言った。
「‥うん。」
私は轟の言葉を聞くと、涙が出そうになるのを目を瞑って堪えた。
握っている手が震えているのがわかる。
轟は少し体を離して、私の顔を覗き込む様に見る。
「だけど、爆豪と上條が一緒に居るの見るのは、もっと辛ぇ。」

轟は本当に辛そうに言った。
私は本当に彼を傷つけたかったのだろうか、轟の顔を見て念願が叶ったはずなのに、全然嬉しくなく頭を殴られた位ショックを受ける。
轟を傷つけようとした私を笑った爆豪を思い出す。
爆豪は私も轟もこうなるって分かっていたんだ。
それはきっと爆豪も同じ過ちをしたからだと、何故かそう分かった。

「‥ごめんなさい。」
私は初めて轟に謝った。
謝った私を見て、轟は顔を歪めた。
轟は私の顔を掴むと、キスをしてきた。
それはいつもの優しいキスではなく、気持ちをぶつける様なキスだった。

「俺に謝って、爆豪の所に行くのか、最悪だな。」
轟の睨む顔と、ぎゅっと掴まれた頭に轟の気持ちがこもっている様だった。
「っ違っ」
私が声を出すと、また轟が私の唇を塞ぐ。
今度はぐっと舌が入って来た。
轟の舌が私の逃げている舌に絡んでくる。
「んっ。」
轟の息がだんだん荒くなる、この轟を知っている。
欲情した時の轟だ。

まさか寮で、轟がこんなになるとは思わなかった。
けどしっかりと、轟の手は私の腰を掴み、立っている下半身を私の太ももに擦り付けている。
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