【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第1章 【ヒロアカ 】【自作】裏切りの痕には※轟・爆豪【R18】
轟はしっかりと、私と爆豪を見た。
その目線は私を掴んでる、爆豪の腕にいった。
私の胃はさらにギリギリ痛くなり、目の前が暗くなる。
轟の手が伸びて来たのが見えると、私は膝から崩れ落ちた。
私の体を支えたのは、鉄哲だった。
心配そうな彼の顔と、駆け寄ってくる拳藤が目に入り、私は気を失った。
「っうちの上條に触らないで。」
拳藤は爆豪の手を払うと睨んで言った。
「保健室だ。」
野次馬のA組をかき分けて、鉄哲と数人のB組の生徒が私を保健室に運んでくれた。
残った物間や塩崎は、爆豪や轟が来ないように、その場で牽制してくれていた。
B組の皆んなの優しさに涙が出そうだ。
「‥ストレスだね。」
リカバリーガールの治癒を受けて、ため息と一緒に言われた。
自業自得の自分の環境にストレスとは、誰に申し訳ないと思えばいいのか。
自分のだらしなさに自己嫌悪だ。
少し休んでいくといいと言われて、私は保健室で横になった。
しばらくして、拳藤と塩崎が入って来た。
2人は心配そうな目と、なんだか申し訳なさそうな目で私を見ていた。
「‥ありがとう。」
私はそんな2人にお礼を言うと、何か言いづらそうに2人は顔を見合わせた。
私が不思議そうに見ると、拳藤が重い口を開いた。
「‥爆豪と轟が保健室の外で待ってる。」
私はその言葉に目を見開いた。
そんな私の顔を察してくれて、2人が入らない様に、外に鉄哲と回原がドアを塞いでいてくれている様だ。
私は拳藤の言葉にあからさまにホッとした顔をしたと思う。
今はどちらにも会いたくなかった。
「‥なんか‥ごめん。」
謝るだけで、私は彼女達が納得できる説明はできなかった。
そんな私の手を、拳藤は優しく握ってくれた。
「‥すっごい噂になってるよ。」
拳藤はわざと明るく笑って言った。