• テキストサイズ

【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第1章 【ヒロアカ 】【自作】裏切りの痕には※轟・爆豪【R18】


無意識に手は胃を摩っていた。
クラスメイトに心配をかけたくなく、無理に笑顔を作るが、それが逆に彼女達の顔を曇らせる。
自業自得なんだ、みんなに心配される様な理由では無い。
私は振り切る様に、彼女達の視線から逃れる。

授業は正直そこに居るだけだった。
それでも午前中の教科は座っているだけなのでなんとか出来た。
午後からのヒーロー学が1番心配だ。

拳藤は休み時間の度に声をかけてくれた。
面倒見の良い彼女に、涙が出そうだ。
全てを話して、彼女に軽蔑されるのは、とてもじゃ無いけど、そんな度胸が無い。
私は心配される様な、人間じゃない。

中休みにその騒動は起きた。
爆豪の連絡を散々無視した結果、B組に爆豪が現れた。
それはもう、誰かを殺しそうな顔をして。
もちろんその相手は私だ。
爆豪は私を見付けると、目を吊り上げて睨んでいた。
私はその爆豪を見て、さらに痛んだ患部を抑える。

「てめぇ、何シカトしてるんだ。」
私の机の前に立つと、爆豪は睨み付けながら低い声で言った。
見上げた私の顔の青さに、爆豪の眉が動いた。
このあり得ない状態に、クラスの全員がこちらを見ているようだ。
それがまた、私の胃を痛くする。
爆豪は私の腕を掴むと、私を席から立たせた。

慌てて拳藤や、A組の切島が爆豪を止める。
何処から見ても、私はこれから爆豪から締め上げられそうだから。
「あ?話するだけだ。」
爆豪は止めに入って来る切島に、イライラした様に言っている。
顔が怖いから。
意識が遠のきそうだ。
大事にしたく無いのに、止める声さえ出来ない。

それでも爆豪が人をかき分けて、私の腕を掴んだまま、B組を出て廊下に行く。
廊下にも人集りが出来ていた。
私が引きずられる様に廊下に出ると、その人集りの中で轟を見つけた。
/ 337ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp