• テキストサイズ

【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第1章 【ヒロアカ 】【自作】裏切りの痕には※轟・爆豪【R18】


「‥‥‥。」
私は轟の腕の中で何も言えなかった。
それが何を物語って居るか、轟には分かったようだ。
轟は私の肩を掴み、体から離す。
「‥俺が早いからか?。」
「⁉︎」
「満足出来なくて、爆豪に?」
轟はショックを受けた顔をして、口元を手で押さえていた。

私はきっと轟より青い顔をしているだろう。
沸々と湧き上がる怒りで。
ーこの人は私を何だと思っているんだろう。
満足出来なければ、男を取っ替え引っ替えのど淫乱とでも思っているのだろうか。
実際してしまったので、もう何も言えないが。

好かれているどころか、そんな風に思われていた事に、自分を棚に上げて、怒りで手が震える。
私はその手で、轟を突き飛ばした。
轟は驚いて私を見た。
私の涙腺は大崩壊した。
止まらない涙を拭いもしないで、轟を睨みつけた。
「轟が、私を好きじゃ無いからっ!」

完全なる私の八つ当たりを受けて、被害者のはずの轟が戸惑っていて、何故か私が怒っている。
轟がちゃんと付き合ってくれたら、好きだと言ってくれたら、あの時爆豪に向かってくれたら。
言ってて分かってる、轟は何も悪く無い。
私に誘われて、流されただけで、そこに気持ちを求めている、私がわがままなんだ。

こうして気持ちをぶつけても、轟は困っているだけだ。
虚しくなる。
私はやっと涙を拭って、轟の横を通る。
轟は慌てて私の腕を掴む。
「ちょっと待って、色々あり過ぎて頭が追いつかねぇ。」
私は轟の言葉に息を吐く。
「‥俺だって好きじゃなきゃあんな事しねぇよ。」
私は轟の言葉が一瞬分からなかったが、理解すると轟を振り返ってみる。

轟は悲しそうな、そして怒りを持った目をしていた。
轟が私の腕を離した。
「‥だけど爆豪の事‥ちょっと考えさせてくれ‥。」
そう言うと、今度は轟が私の横を通った。
/ 337ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp