【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第11章 【HUNTER×2】義眼の花嫁【R18G】
「ミルキさーん、頼んだの出来てますー?!」
私はひょこっとミルキの部屋に顔を出して、決してパソコンデスクから動かなそうなミルキに声を掛けた。
「お前!!図々しいんだよ!!ノックと一緒に入ってくるな!!」
部屋に入るなりミルキの怒号が聞こえる。
私はサッとミルキが隠したフィギュアを見ながら彼がお楽しみだったのだと気が付いた。
「そんなに怒んないで下さいよー。はい、これ依頼の物です。」
私がフィギュアの箱を見せつける様に掲げると、ミルキはパッと顔を明るくした。
「お前やっぱりやるなぁ!よくあの傲慢な野郎が手放したな!!」
嬉しそうに私からフィギュアを受け取ると、ミルキはうっとりする様にフィギュアを見つめる。
(……キモっ…。)
そう思っても、笑顔を崩さないのは私が使用人だからよ。
「殺したのか?」
フィギュアの元持ち主のことを言っているのだろう。
「…まさか…丁寧にお願いしたんですー。」
私の笑顔を見て、ミルキはハッと笑った。
「そんな眼帯の顔に、コレが似合うか?」
ミルキはそう言いながら、私に大きなルビーの付いたピアスを渡した。
それは私がミルキに頼んだ成果物だ。
2つの大きな赤いルビーは、私の目と同じ色をしている。
あ、もう私の目は1つ無いけど。
わざわざミルキはピアスにつける適当な宝石に、この色を選んだのだろう。
「ご自慢の顔がそれじゃあ、着飾っても意味ないな。」
貰ったピアスをグッと握りしめて、私は相変わらず笑顔を絶やさない。
着飾る為に作って貰った物じゃないと分かっているのに、このブタくんは相変わらず嫌な言い方をする。