【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第10章 【ハイキュー】【自作】クロい野良猫【R指定】
「……じゃあ……。」
顔を逸らしてすぐに仁美はドアに向かった。
「?!」
腕を掴まれて振り返ると、黒尾がキスをしてきた。
花火大会の時の様に、すぐに離れるキスでは無くて、しっかりと腕が巻かれて、唇が触れ合う時間も長かった。
「…っクロっ…。」
黒尾の腕を掴んで、体を引き離そうとすると、余計に黒尾の腕の力も強くなる。
離れた唇を再び塞がられた時に、ヌルッと黒尾の舌が口の中に入ってきた。
(っ!こんなキス知らないっ…。)
初めてするキスに、頭が沸騰しそうになりながら、ただキスをされているのを受け流すしか出来なかった。
終わらないキスに、酸欠になった頭で、必死に考えた。
彼氏が出来て、キスをしても、こんなに胸が高鳴った事は無かった。
花火大会の時に感じた、おかしいくらいの昂りも、感情の起伏もなくて、ただ触れ合うキスに気持ちは落ち着いていた。
再び黒尾にキスをされて、あの時の衝動がぶり返されて、頭がおかしくなりそうだった。