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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第1章 【ヒロアカ 】【自作】裏切りの痕には※轟・爆豪【R18】


寮生活になり、帰路に帰る生徒は少なくなっていた。
週末を寮で過ごす生徒が多くなっているのもあるだろう。
だからだろうか、普段は絶対目に入らない、あいつの後ろ姿に目がいったのは。
全寮制になった事件の中心にいたA組の異端児だ。

やっぱり、親に心配かけた分、帰れる時は帰ると言うことなのだろうか。
彼が悪いわけでは無い、だけど誰かに八つ当たりしたかったのかもしれない。
「爆豪。」
私がその後ろ姿に声をかけると、爆豪は不機嫌そうに振り返った。
「‥誰だテメェ。」
予想通りの返答だ。

何で声をかけただけで、こんな戦闘体制の様な態度なのだろう。
「B組の上條だよ。」
あまりに凄んでくるので、少し怯んだ。
私の名前を聞くと、それだけは覚えているのか眉がピクっとなった。
そう言えば爆豪もこんな性格だが、中間は良い成績を残していた。

「何の用だ。」
この人は凄まないと人と話せないのだろうか。
「別に、私も家こっちだから一緒に帰ろうよ。」
爆豪は私を訝しげに見ると、無視して先に進んだ。
ーこの野郎。
少し嫌がらせしてやろうと、爆豪の隣に行き、どうでもいい事を喋り続けてた。

隣でどんどんイライラしている爆豪が分かる。
そろそろマンションに着くし、怒鳴られそうなので、離れようと思ったその時だった。
「上條。」
その声に私はマンションの方を見る。
時間が止まった様だった。

ー何で轟がここに居るの?
私の驚いている顔と、多分轟も同じ顔をしている。
何故か一緒に足を止めた爆豪もこの状況に困惑している。
「‥上條の用事の前に少しでも会えないかと思って‥。」
うん。それはとても嬉しいけど、轟の目線はもう爆豪だ。
これは何かとんでもない勘違いをされてそうだ。

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