【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第6章 【ヒロアカ 】【自作】睡眠不足のわたし達※爆豪【R18】
それが、何故欲情しないのかと言う意味だと言うならば、そうなってしまった爆豪が、私に気遣って触れない様にしていたのは意外だった。
アイツなら私の気持ちなんて気にしないで、自分の思うままに私を扱っていただろう。
同じ人種と思ってしまって申し訳無いと思った。
「‥そんな様なキスじゃ無いから‥、爆豪も好きな人とキスしたら分かるよ。」
こんな事務的なキスで、そんな気持ちになる訳も無い。
私はそう言うと、爆豪は顔を歪めて私を見た。
私はその爆豪の顔を見て、しまったと気が付いた。
爆豪はキスした事ないだろうと、そんなつもりは無かったが、見下げた発言に聞こえたのかもしれない。
「爆豪っ、深い意味は無いからっ」
私は両手を胸まで上げて、誤解を解くポーズをした。
さっきより明らかに目が吊り上がっている。
思わず爆豪から目を逸らした。
「じゃー、俺がこうなるのは正常だな。」
爆豪の声が聞こえて、私は爆豪に目をやる。
私が見たのは、爆豪の手が伸びてきて、私の顔を掴んで目を細めて私を見る爆豪の顔だった。
爆豪の言葉の意味を考える暇もなく、爆豪はそのまま私の顔に近づいた。
触れる様なキスだった。
私は目を見開いて、その爆豪の行動に体を固めていた。
やっと気を取り戻して、私は爆豪の肩を掴んで彼の体を引き離した。
思わず爆豪が触れた唇を手の甲で拭ってしまった。
私のその行動を、見下げる様に爆豪は見ていた。
「好きな奴とキスしたなら、普通の反応なんだろ。」
今度は考えないでも分かる。
爆豪は今私が好きだと言ったのだ。
それに気がつくと、自分の顔がみるみる赤くなるのが分かった。
「っな、何?」
慌てて爆豪に問う私を、面白そうに爆豪は笑った。