【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第6章 【ヒロアカ 】【自作】睡眠不足のわたし達※爆豪【R18】
私の頭を押さえ付けている爆豪の手には、目一杯力が入っていて、ギリギリ音が鳴っていた。
思わず痛いと声に出して叫びたくなる程だった。
「‥ダメだ治まんねぇ‥」
理不尽な痛みに耐えていると、爆豪は枕に顔を押し付けたまま唸る様に呟いた。
「テメェ目瞑ってろ。」
ギラリと片目が見えるだけ顔を上げると、爆豪は私を睨んで威嚇する。
私は頷きながらぎゅっと目を瞑った。
すっと私の頭から爆豪の手が離れて、ベットから彼が降りる音がした。
ドアの音が閉まるのを確認して、私はそっと目を開けた。
そこにはもう爆豪の姿は無かった。
私は安堵のため息を吐いて、寝返りをうった。
昨日は極限状態で、あまり考えられなかったけど、冷静になった今、この状態はストレスが半端ない。
とてもじゃ無いけど、シラフで爆豪と濃厚なキスが出来るかと言ったら、きっと出来ないだろう。
爆豪も可哀想だし、何とか今日は我慢して、2日に一回程度で済ませよう。
1日寝れないのはキツイが、この後もクラスメイトとしてやっていく相手だ。
なるべく円満に終わらせたい。
あの後二度寝して、2日ぶりに復活した私は、自分の意見を爆豪に伝えようと、お昼休みに爆豪を呼び出した。
凄く嫌々空き教室に入ってくる爆豪を、私は呆れる様に腕を組みながら見ていた。
本当に彼のこの態度はいただけない。
「考えたんだけど、キスはなるべくしない様に、一日置きで何とかしのごうよ。」
お互い好きでも無い相手とのキスだ、この提案自体は乗ってくると思っていた。
私の言葉を聞くと、爆豪は一層険しい顔をした。
「俺に、またお前の前で寝ろって言うんか。」
睨みつける様に爆豪が言った。
どうやら朝の整理現象を見られるのが、とても嫌な様だ。
わがままだわなと思いつつも、努力ではどうにも出来ない部分に同情はした。