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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第5章 【ヒロアカ 】【自作】毒の花※死柄木【R18】


私の下半身は、まだ弔のモノが入っている様な違和感が残っていた。
その痛みがまた、先程の行為が幻覚では無く、現実だったのだと自分に知らせる。
弔はもう一度水を含み、私の口の中に入れる。
弔の唇が離れると、弔は私の顔を触りながら言った。
「ここに残るって言う選択は無いのか?」
そう言った弔の赤い目の光が揺らいだ。

その表情は、少しだけ感情を読み取る事が出来た。
私は小さく首を横に振ると、弔はそのまま私に覆い被さり、ギュッと私を抱きしめた。
あの戦慄する様な殺人をした人と、今の弔とのギャップに、私はその体を抱きしめる事が出来ない。
私はゆっくりと口を開く。

「弔さんは覚えてて。」
弔の顔は、私の横にうつ伏せになる様にあるので、その表情を見る事は出来なかったが、確かに抱きしめられている力が強く感じた。
「俺が覚えてたら、また探し出して連れて帰りそうだ。」
覚えてて欲しいと言った、私の願いは叶えられないのに、その言葉に何故か涙が出るほどの切なさが胸を締め付けた。
私はやっと弔の体を抱きしめる。

私の腕が弔の背中に回ると、弔は頭を起こして私を見下ろす。
そして私の大好きな弔の優しいキスをする。
「戻ったら、何するんだ?」
弔の問いかけに、私は少し考える。
「普通に生活していく、彼氏は欲しいかな。」
私が答えると、弔はふっと笑った。

「どんな彼氏が欲しいんだ?」
おでこにかかっている、私の髪を掻き上げて弔は聞いてきた。
そんなのー
「弔さんよりキスが気持ちいい彼氏。」
私が笑って言うと、弔もつられて笑った。
「それはー。」
見つけるのが大変だな。
耳元で弔の声が聞こえた。

そうだろうなと思いながら、私は目を瞑る。
私が弔に抱いている感情が何なのか分からなかった。
弔もきっと同じだろう。
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