【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第5章 【ヒロアカ 】【自作】毒の花※死柄木【R18】
私は黒霧と呼ばれる、モヤを纏った男の人に抱き抱えられて、浴室に向かった。
彼に服を脱がされても、抵抗する気力も無い。
弔の仲間と言う事は、この人も人を簡単に殺す事が出来る人種だと分かる。
抵抗なんて何の意味も無いと、諦めた様に、私は黒霧に身を任せる。
「‥今度は素直に死柄木弔に抱かれて下さい。」
私の体を洗いながら、黒霧は言った。
結局こんな風に呼び戻されるなら、何であの時に簡単に私を帰したのだろう。
考えても答えの出ない、無意味な事がぼんやりと頭に浮かんだ。
体力も回復したない今の状態で、弔に抱かれたら本当に死にそうだ。
むしろ、最後はあの光景の様に、弔の掌によって、私はチリになるかもしれない。
私は自分の考えにふっと笑った。
それなら、それで構わない。
あの殺戮の共犯として生きていくなら、いっそ一思いに殺さられた方がマシだった。
殺戮の光景を思い出して、また胃液が込み上げてきて、私は浴室に口の中のモノを吐いた。
黒霧は何も言わず、胃液でえづいている私を見下ろしていた。
一通り吐き終わって、大きく息を吐いている私を、黒霧は何も言わずに綺麗に洗う。
そして再び私を抱き抱えると、弔の元に私を運ぶ。
浴室から出てくる私と黒霧を、弔はベットから何も言わずに出ている。
黒霧から弔に私は渡される。
弔の膝の上に座らされると、崩れ落ちない様に、私は弔の肩を抱いて、バランスを取った。
「‥黒霧、もういい。」
耳元で弔の声が聞こえると、部屋から黒霧の気配が消えた。
黒霧が居なくなったのを確認して、弔はゆっくりと私の背中に腕を回す。
相変わらず、弔の行動 一つ一つが優しかった。
私を抱き抱える様に、ベットに組み敷くと、また弔の赤い目が私を捉える。