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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第5章 【ヒロアカ 】【自作】毒の花※死柄木【R18】


私は縋る様に、掌の男の人を見た。
顔が隠れているのに分かる、彼もまた私に興味を失った様だ。
彼が椅子から立つと、私はその腕を掴んで懇願した。
「お願いします!私初めてがキモいおじさんなのは嫌なんです!」
もう涙目で必死に掴んだ腕が離れない様に力を入れて握った。

私を見下げる赤い目が面倒くさそうに私を見据えている。
何で私はこんなに必死に初めてを、見ず知らずの人にお願いしているのか悲しくなる。
私の震えている手を見て、彼はため息を吐いた。
「‥あんた個性は?」
その質問に、私は彼から手を離して、自分の掌を見せる。

私の掌から一本の真っ赤な大きな花を一本出した。
その花を見て、彼の目が細くなった。
フワッといい匂いが部屋に漂う。
「‥色んな花を咲かせる事が出来ます。」
「‥使えない。」
ー知っています。

私の個性すらお気に召さなかった様だ。
彼は再び私に背を向けるので、今度は抱きついて引き止める。
「お願いします!何でもしますから!」
抱きついた事より、私の言葉に反応した様だ。
彼はゆっくり振り返って、顔の掌を取って私を見た。

彼の赤い目が私を捉えると、背筋がゾクっとした。
体が固まって、逆に抱き締めている腕を離す事ができなかった。
「‥痛いとか萎える事言ったら、一言につき1万値引きな。」
そう言ってニッと笑った。
ー鬼か。
それでも私はうんうんと、頷くしかなった。

彼が体中の掌を取ると、私を抱き上げた。
「⁉︎」
初めて男の人に抱き上げられて、私はびっくりした。
そのままベットまで行くと、私を寝かせる。
優しく置かれて、私は意外な顔で見下ろしているその人を見上げる。
「あんた名前は?」
私の髪を掻き上げながら聞いてきた。
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