【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】
第4章 【ヒロアカ 】【自作】宝贝儿※荼毘【R18】
凄い爆発音と共に、体が吹き飛んだ。
一瞬の衝撃で、あっという間に気を失う中で、私は確かに荼毘の笑顔を思い出した。
どれくらい時間が経ったのだろう、私の体が動かなく、それは自分の手足が吹き飛んだいるのだと、気がつくのに随分時間が経った。
痛みが無いのは、もはや自分が死に近付いているからで、鼓膜はきっと破れたのだろう、煩い雑音が不快に頭に響く。
あっけない自分の最後に、私は目を閉じた。
誰か近づく気配がしたけど、私は目を開ける気力も無かった。
ふと頰に唇が触れた感触がした。
「荼毘を呼んだのは貴女?」
その声とどうじに、自分の意識がしっかり戻ったのが分かった。
起き上がると、体の痛みは無く、手足もしっかり付いていた。
耳鳴りももうしていなかった。
私はゆっくり声の方を見ると、目を見開いた。
フードを頭から外してこちらを見る彼女の赤い目は、真っ直ぐに私を見据えていた。
荼毘が唯一愛した彼女が、そこに居た。
私は彼女から目を外さないでいると、彼女は立ち上がりその瓦礫の山を見渡していた。
他に生存者が居ないか確認している様だったが、見渡すだけで彼女はため息を吐いて、また私を見た。
月の光の下で、照らされた彼女の顔は青白く、死柄木ととてもよく似た雰囲気だと思った。
そう、思わず背筋がぞくっとした。
「あ‥の。」
私の彼女にかける声が震えていた。
「荼毘を‥何で一緒に居なかったんですか?」
何か言いたいのか上手く聞けず、上擦った声は余計に言葉を理解するのに困難だっただろう。
「‥私が側に居たいのは弔1人だから。」
彼女の目ははっきりと、荼毘を否定していた。
荼毘が彼女を見ていた顔を思い出して、私は握った拳に力を入れた。