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【現在HUNTER×2イルミリク執筆中】短編集【R18】

第4章 【ヒロアカ 】【自作】宝贝儿※荼毘【R18】


荼毘は普通に私にキスをすると、いつもの様に抱きしめて横になった。
考えない様にしていたが、私はすぐに分かった。
荼毘はいつもあの怒りの炎を彼女にぶつけていたのだろう。
それは荼毘の剥き出しの感情だったに違いない。

彼女は荼毘のその感情を受け止めたのだろうか、それとも受け流して荼毘を持て余していたのだろうか。
私は横にいる荼毘の顔を触ると、その胸の中に潜り込んだ。
荼毘はいつも通り優しく抱きしめてくれる。
「荼毘、好きだよ。」
私がそう言うと、抱き締める荼毘の腕も強くなる。

その腕の中で、私はやっぱりあの人を見る荼毘の目を思い出す。

それからしばらくして、中国の刑務所を襲撃する話が出た。
ソコに重要人物が収容されているらしい。
私は末端だから、そんな切り込み隊に入れられる。
何かあっても私の代わりなんていくらでもいるから。
それでも今まで何とか生きて戻って来ているので、今回もそんなに深く考えていなかった。

「まぁ、死なねぇ様に頑張れよ。」
荼毘は他人事の様に私に笑って言った。
今回は幹部なしの、本当に暴徒の様な襲撃になりそうだ。
コレが彼女だったら、荼毘は止めたり一緒に行ったりするのだろう。
少し胸が痛くなった。

思ったより警備の硬い収容所は、人数を武器に襲撃するのは骨が折れた。
私の個性はモノを溶かす個性なので、この様な収容所への攻撃には重宝される。
死柄木の様に、広範囲を破壊する事は出来ないが。
私は収容所のドアを片っ端から溶かしていくので、奥まで潜入する。
私の個性を守る為に、ガードも付いていて、それなりに守られてはいた。

だから油断したのだろう。
まさか、その収容所自体が爆破されるなんて思いもよらなかった。
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