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私が帰る理由

第19章 うちはイタチ part2


「"陰から平和を支える名もなき者"...
オレにとってはヨルさん...貴女がその者の様です...」

「そうか......そうだと良いね...」






ヨルさんがゆっくりと空を見上げた。
そこには満点の星空と...満月がオレ達を見下ろした。

満月の光がヨルさんを優しく包み、ヨルさんの優しい表情を鮮やかに映す......




嗚呼...なんて綺麗なんだ...

まるで女神の様な...


その表情にオレは吸い寄せられ...

少し背伸びをし...






「ヨルさん......」

「......ん?」










ちゅ...








優しく唇を落とした...
















「こら。イタチ...」

「好きです...」

「......ありがとう...」

「験担ぎです」

「え?」

「オレ...明日から暗部になるんで。
上手く行く様に......」

「そんな験担ぎしなくたって、イタチは強いよ...」

「どうでしょう...」

オレなんてまだまだ...

だから...

せめて...

少しだけ...

この片想いと一緒に...

貴女に酔わしてください......

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