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私が帰る理由

第17章 ※溺れる思い


ヨルside




チャポン......

蛇口から一雫の水滴が落ち、湯船に波紋が広がる




私とカカシは湯船に入り、カカシは私の長い髪の毛を、束ねて上の方でヘアクリップ留めてくれ、後ろから抱きしめる。
そして、カカシの目の前で曝け出される首筋は、啄む様に首筋へ唇を落とした。

「......ンッ、...カカシ......くすぐったい...」

「そ?......色っぽいから...ついつい......」
それからも辞める事なく首筋へ唇が這う


優しくてつい甘えそうになる時間...

だが...正直...


すぐ......変なこと......すると...思った...


カカシの性格を考え直ぐにでも如何わしい事がされると踏んでいた...

だが実際は、湯船に入る前に別々で軽く身体を洗い、そして今に至る。

彼は私の身体を味わう様に唇が這うだけ...


馬鹿...私...何、期待をッ......


あまりにも柔らかな愛撫に正直物足りないと感じてしまった。

カカシは左手で、私の左手を包み指を絡ませる様に手を繋ぐ。
そして目の高さまで持ってきては、そっと手の甲に唇を落とす

「チュッ......」

優しいカカシからの愛情...
優しくも儚い...

だが...物足りない...


手の甲に落とした唇はそのまま肘まで、唇を滑らしていく...

「......ッ、......」





「ヨル...」

「!」
突然耳元で囁かれついびくりと身体を震わす


「もの足りない...?」

「違うッ」

そう?少し微笑しながら囁くカカシ。湯の温かさからなのか、彼からの愛情なのか...私の身体は熱を帯び出す

「物足りないなら......おねだりして...」
ヨルなら大歓迎...そう言い、再度首筋から耳元まで優しく優しく啄む

"変な事するな"と言っていた手前、今の思いを曝け出すのは恥ずかしい...

だが...

やり場のない気持ちに下唇を甘噛みしてしまう

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