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私が帰る理由

第16章 木ノ葉崩し


何かあれば駆けつけられる様にヒルゼンには、マーキングをつけていた。それが役に立つとはな...



飛雷神の術



空中で着地


「このくそジジィが!!何が可笑しい!何がッ!」

ドスッ!

私の気配に気づいて居なかった大蛇丸に、右脚の蹴りを入れる

「クッ!クソ...」
両手が使えず、受け身も取れず、私の蹴りに地に這う大蛇丸...





「オイ...大蛇丸」

ギロリッ...

そんな蛇を睨み下げた...
今にも殺す勢いで...

「!」
(何この殺気はッ...!!この私でさえ...!)

蛇が震えていようがどうでもいい......

今は...





「!!......」
遅かったか......

ヒルゼンの胸に屍鬼封尽の封印が刻まれていた。そして身体が、力無くゆっくり倒れていく...
この光景から全てが終わったと悟る......
屍鬼封尽の先は天国でも地獄でもない... 死神の腹の中で永遠に絡み合い、憎しみ合い、そして争い続けると言われる...

「無茶したんだな」

地に倒れそうになる身体をそっと抱き、優しく寝かせヒルゼンの上半身を少し起こす

「ヒルゼン...」

声掛けで僅かだが、目が少し開いた...




もう...
逝くんだな......

もう......

会えないんだな...


『ヨルの笑顔が一番好きじゃよ』


こんな時に貴方の言葉を思い出した...


貴方が私の笑顔が好きだと言ってくれた...

せめて......
最期は...

笑顔で......
............
......




「良い人生じゃった....」
微かに聞こえる最後の言葉......
 



そうだと嬉しいな.....

私も貴方の右腕で良かったよ......



  


「......ヒルゼン...お疲れ様...」






右腕は最期の最期まで優しく微笑んだ......
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