第16章 木ノ葉崩し
「道具?」
「ええそうよ。この戦争中の忍び界...。奪い奪われの世界。強者が上に立ち世界を牛耳り、弱者は虐げされ地を這いずり支配される......
そんな世界に必要なのは誰にも負けない強さよ。ヨルちゃんは最強の兵器として、木ノ葉が強者であり続ける為だけの謂わば道具」
「......」
「バクタ覚えとおきなさい。最強の行方は孤独と群衆の紙一重。そしてヨルちゃんはどちらかと言えば前者の孤独よ」
「大蛇丸様よ......俺は産まれた時から孤独だ。
親に見捨てられ、大勢の人間に虐められた。
俺は孤独しかねえ......今更周りの環境なんてウダウダ言わねえよ......
だだよ......見返したい気持ちはある...」
「見返したい?」
嗚呼そうだ...俺は何故こんなにも六棟ヨルを惹かれるのか分かったぜ...
コイツは俺にとって運命だ。
昔から明日になんざ希望が無く、ただ...今を懸命に生きる為だけの俺に"生きる意味"を与えてくれた六棟ヨル...
『お前なんか息子じゃない!』
『貴方なんか産まなければ良かった...』
『気持ち悪っ!!あっち行け!』
俺の中で昔の記憶が蘇る
「嗚呼......俺が最強になってこの世に必要な存在と証明したい!!」
回想終了