第7章 インターハイ予選までの1週間
はもちろん午後の授業に集中なんて出来なかった。
(洋平が、私を好き…)
"つらい思いさせたり、泣かせたりしない。お前が好きだ"
は先ほどの水戸の言葉、そして表情を思い出した。
(洋平が……私を好き…でも私は花道が好き…よし。ちゃんと花道に告白しよう。思い立ったら即行動!今日の放課後しよう!!)
流(なんでこいつは1人で照れたり、焦ったりしてやがる…さっき俺にあんな怒ってどっか行っちまったくせに)
隣で流川は1人ヤキモキしていたのだった。
流(でも…あのままだなんていやだ。)
流川は放課後謝る決心をしたのだった。
ー放課後ー
は急いで荷物をまとめて教室を出た。
しかし、廊下に出ると流川がの手を掴んできた。
流「おい」
「なによ流川。私急いでるの。離して」
流「昼間は悪かった」
「…なにが」
流「お前の気を悪くさせるつもりは無かった」
「…」
流「昼間言ったことも嘘じゃない。でも俺は…お前があの人の娘じゃなくても、あの人から教わってなかったとしても、俺はお前との1on1がしたい」
「私がさっき怒ったからそう言ってるんで…」
流「違う。俺がお前と1on1をしたいと思ったのは、お前の父親があの人だって知る前だ。お前のプレーを見て、そう思った。初めはな。」
「今は?」
流「…」
流川は悩んだ。
「?」
流「…お前との1on1が楽しいから。ただ楽しいから。これが理由じゃダメか?」
流川は何を悩んだのか。
それは、"との1on1が楽しい"と言うか、"と過ごす時間が楽しい"と言うか、どちらを言うかを悩んだのだ。
悩んだ結果、流川は恥ずかしさに負け、前者を言ったのだ。
「…はぁ。あんた前私のこと嫌いとか言ってたけど、本当は好きでしょ」
流「!?…別に」
流川は自分の気持ちになんとなく気づき始めていた。
そのため一瞬ドキッとした。
「ふーん、あっそ。私は前より嫌いじゃなくなったよ」
流川は驚いた顔でを見た。