第7章 インターハイ予選までの1週間
「そっか…そうだよね…花道はそんなことで態度を変えるような人じゃない。私、告白してみる。花道に。予選前に、花道に告白する!」
は元気を取り戻した。
洋「おう、頑張れよ」
「ありがとう、洋平」
水戸は微笑んでを見た。
「洋平はいつも私のこと助けてくれるね。…洋平みたいな人を好きになれたら、きっとこんな思い、しなくて済んだんだろうな」
洋「…」
は悲しそうに笑った。
水戸はを抱きしめた。
「洋平…?」
洋「なら…なら俺のこと好きになればいいじゃねぇか」
「え…?」
水戸は驚くと目を合わせた。
洋「つらい思いさせたり、泣かせたりしない。お前が好きだ。」
は目をパチクリとさせた。
洋「ずっと黙っていたが、お前が花道のことを一途に想うように、中学の頃から、一緒に居始めた頃からのことが好きだ」
「うそ…だって私のことなんてみんな…」
洋「嘘じゃない。好きだ」
水戸の目は真っ直ぐを見ていて、嘘をついているようには見えなかった。
「…」
洋「戸惑うのは分かる。花道のことが好きなのも、もちろん知ってる。たださ、少し考えてくんねぇかな。インターハイ終わるまででも、いつまででもちゃんと待つからさ」
「で、でもさっき花道に告白しろって…」
洋「うん、もちろんそれもちゃんとしてこい。それで花道とうまく行ったなら、それはそれで俺は嬉しいよ。なら分かるだろ?俺の気持ち」
も花道に対し同じ気持ちだったので、水戸がそれほど自分のこと想ってくれているのだと、には分かった。
「あ…」
洋「だから、花道にちゃんと告白して、長い時間かかってもいいから、少し考えておいてくれ」
「…」
洋「返事は?」
「わ、わかった…」
洋「ありがとよ。それじゃあそろそろ昼休みも終わるし、戻るか」
水戸はの頭にポンと手を置いて扉に向かって歩き出した。
も頷き、水戸の後について行ったのだった。