第7章 インターハイ予選までの1週間
は屋上にやってきた。
「ぐすっ…ぐすっ…はぁ…」
(流川は"私"と1on1したいって思ってくれてるのかと思ってたのにな…)
実ははあのバッシュの件から花道への恋心が、時間が経つにつれ辛いものに変わってしまっていた。
それに伴いにとって流川との1on1の時間は、花道のことを忘れられる、流川は自分のことを見てくれている、そう思えて心が休まる時間になっていたのだ。
しかし、流川が自分とプレーしたがっていたのは自分が"父の娘"であったからだというのがわかり、はショックだったのだ。
それにプラスで大会予選のプレッシャー、1on1での体力消耗が続き、限界になってしまったのだ。
「ぐすっ…ぐすっ…」
するとガチャっと誰かが屋上に入ってきた。
洋「どうした?花道となんかあったか?」
「洋平…ぐすっ…ううん、何もないよ」
洋「そうか」
水戸はの隣にきた。
洋「泣いて屋上行くの見えたからよ」
「…」
洋「大丈夫か?」
「洋平」
洋「ん?」
「花道が、私に振り向いてくれることなんてあるのかな…」
洋「んー…わかんねぇな。だってはまだちゃんと告白したことないだろ?」
「えっ…」
洋「周りから見たらお前が花道を好きなのはすぐ分かる。お前がやってきたことが全て花道のためなのも知ってる。でも花道は鈍感だからちゃんと言わないと気づかないと思うぜ」
「そっか…たしかに。花道はちゃんと言われないときっと分からないよね…でももし告白して断られちゃったら??今までみたいにそばには居られないかもしれない…」
洋「そりゃ今は晴子ちゃんのことが好きだから断るだろうさ。でもお前が自分のことを好いてるって分かったら、見る目が変わるかもしれないぜ?」
「うん…」
洋「だが、考えてみろよ。花道はそんなんで態度が変わるようなやつか?花道はそんな冷たいやつか?」
「あ…」
洋「違うだろ?だからまずはお前の気持ちを伝えてみたらいいんじゃねぇのか?」