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僕だけを見つめて【スラムダンク】

第6章 リョータ・三井復帰


「え?本当ですよ?」

三「それであんな動けんのか…?」

「強いて言うなら父から少し教わってたくらいですかね」

三「父親はそんなバスケうまかったのか?」

「天羽ヒロシって知ってます?」

三「天羽…あ!!あぁ!!あの飛行機事故で亡くなった…」

はコクコクと頷いた。

「そう、そうです。私の父」

三「あの人に教わってたのか…そりゃ上手いはずだ…」

「でも本当、ここ最近までバスケに全く興味なかったですよ。遊びの延長でしかやったことないです」

三「じゃあ何に興味があったんだ?陸上とか?バレーとか?あ、喧嘩が強いから空手とか?」

「花道」

三「は…??」

「勉強もスポーツもなーんも興味ない。私が興味あるのは花道だけ」

三「花道って、あの桜木か…?」

「??はい」

はまるで何がおかしいの?とでも言いたそうな顔だった。

三「まさかとは思ってたが…桜木が好きなのか…?」

「はい!幼稚園の時からずーっと10年以上、花道が大好きです!」

三「じゃ、じゃあバスケ部に入ったのも…」

「花道のためです」

三「その鬼のような体力も足の速さも…」

「花道を追いかけてたから」

三「喧嘩が強いのも…」

「花道といて、教わったから」

三「す、すごいな…」

「えへへ!それほどでもー!ナハハ!」

三「褒めてねぇ…引いてんだ…」

「だから私がさっき花道と帰るのも断ってこの練習をしてるのも…」

はボールをバウンドして綺麗なシュートを決めた。

「花道の喜ぶ顔が見たいから」

はボールがゴールに入ったのを見届けると、三井の方を振り向いた。

「全国への切符を掴んで、制覇して、花道に喜んでもらいたいから。だから私も必死なんです」

三(優しいのかそうじゃないのか分からんやつだったが…そうか…全部桜木のためだったのか…)
三「昨日泣いて俺に怒ったのも、俺をバスケ部に入れて強くしたいからだったんだな。ようやく合点がいった」

「あ、それは違いますよ」

三「ん…?」

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