第5章 陵南戦
ー陵南戦当日ー
赤木、彩子、そして流川が校門付近に立ち、まだ姿を見せないを探すようにあたりを見回していた。
空気には試合前特有の静かな緊張感が漂っている。
赤「んん…」
彩「んん…」
流「…」
集合時間はとうに過ぎている。
しかし、肝心のマネージャーであるだけが来ない。
木暮がしびれを切らし、桜木の肩を軽く叩いた。
木「おい、桜木、天羽はどうしたんだ?」
花「あ?知らねーよ」
木「知らねーよって…2人は家近いんだろ?」
花「そ、そうだけど…」
その言い訳めいた声に、流川がじろりと冷たい視線を向けた。
流「あいつはいつもお前の家に起こしに行ってから来るのにお前は行ってやらなかったんだな」
花「な、なんだと!流川!」
流「どあほう」
花「流川ー!」
赤「仕方ない。行くぞ」
赤木の一声で、一同はを待つことを諦め、陵南へ向けて歩き出した。
花道だけが何度も後ろを振り返りながら不満げに進んでいく。
***
その頃。
「すぅ…すぅ…」
朝日が差し込むカーテンの隙間で、は布団にくるまったまま幸せそうに寝息を立てていた。
しかし、ふいに目をこすりながら起き上がる。
「んん…今日は綾南との試合…今何時…」
枕元の時計を見た瞬間。
「え…えぇ!?やばっ!!」
飛び上がるようにベッドから転げ落ち、ものすごい勢いで準備を始めた。
ユニフォームもバッグもまともに整理できていない。
靴紐を結びながら玄関を飛び出す頃には、すでに集合時間はボロボロに過ぎていた。
は全速力で陵南へ向かう。