第4章 基礎練習
体育館内では赤木が淡々と流川へ視線を向ける。
そのテンションの差がなんとも言えず可笑しい。
赤木は流川に、花道のためのレイアップの手本を見せるように告げた。
当然、花道は文句を垂れ流した。
だが流川はそんなの意に介さず、無駄のない動作で美しいレイアップを決めてみせた。
それを見た花道は「庶民シュート」などと呼んで開き直るが、当然ながら一度も成功せず。
その情けない様子を、水戸たち4人が観客席に並んで眺めながら、堪えきれず笑っていた。
花道は悔しさのあまり流川へ絡みに行き、二人でボールをぶつけ合い、最終的には赤木の強烈なゲンコツを食らい練習禁止を言い渡された。
練習から外された花道のもとへ、は大慌てで駆け寄ってくる。
「花道ー!大丈夫??」
しかし花道は眉間に深いしわを寄せ、視界の中心に流川を捉えて離さなかった。
花「くっそ…流川め…」
流川も、花道の視線に気づき、静かに睨み返す。
流「…どあほう」
火花が散るような視線の応酬。
その横で、は晴子へ振り返った。
「晴子ちゃん、花道の手当てお願いしていい?私ドリンク作ったりしないといけないからさ」
花「はぁ…!!晴子さんの手当…♡」
晴「う、うん…」
晴子は戸惑いながらも、花道のもとへしゃがみこんで優しく手当を始めた。
花道の頬はみるみるうちに緩み、まるで天に昇るかのような顔をしている。
体育館の空気はとっ散らかりながらも、どこか温かく賑やかだった。