第5章 陵南戦
"仙道さんを抑えられるのはあんたしかいない"
流川はその言葉を頭の中でリピートして、少しフッと笑ったのだった。
の一言が効いたのか、後半も湘北の勢いが止まることはなかった。
そして5点差まで縮まったとき、陵南がチャージドアウトを取った。
しかし花道がこっそり陵南の会話を聞きに行き、売り言葉に買い言葉をし、彦一を投げた。
彦「桜木さん、越野さんやめなはれ!」
花「どけ!猿!」
彦「わぁ!」
ドスンッ
「ありゃあ…可哀想に…あとで行ってやるか…」
花道はしまいには田岡にまでクソジジイと言い、笑って見ていた仙道にまで、俺が倒すって言ったの忘れたのか、などと言う始末だった。
するともちろん赤木にゲンコツをくらった。
「あー!ゴリ先輩!花道可哀想!」
赤「バカタレが!ちっとも可哀想ではないわ!」
「花道大丈夫??」
木「今だ取り押さえろ!」
湘北メンバーは暴れる花道を連れて行った。
「あぁ…」
赤木は仙道に謝った。
赤「すまんな、仙道」
仙「いや」
赤木が田岡に謝りに行くと、仙道は、その場に取り残され花道の方をじっと見つめていたのことを見た。
「??」
は仙道の視線に気付き、振り向いた。
仙「大好きなんだね」
「!?」
は一瞬驚いた顔をすると、フンッ!と去っていった。
仙「フフフ」
仙(なんだかいじめたくなっちゃうなぁ)
(なんなのよ!みんなに、特に花道に誤解されるようなこと言って!怒ってるんだから!)
はプリプリとして席についた。
そして白熱の試合が再開し、しばらくすると花道が出されることになった。
花(いかん…緊張してきた…)
安西先生と彩子が話すのを横目に、花道の心臓はバクバクしていた。
花(俺が出て、点差が開いたなんてことになったりして…)
それに気づいたは花道に話しかけた。