第4章 基礎練習
しかしもう一度流川はの腕を掴んだ。
流「何言ってんだ。帰るぞ」
花「なにっ…?」
「ちょ、流川何言って…」
流「帰るぞ。ヘタクソは1人で練習しとけ」
すると流川はズンズンを引っ張って行った。
花「あぁ……。ん?ちょっと待てよ?あいつ今俺のことヘタクソって…おのれ流川ー!このキツネー!」
花道は体育館で叫んでいた。
流「はぁ…」
流川はその叫びを聞き呆れていた。
「ちょ、流川」
流「…」
「ねぇ、流川、離して」
流「…」
「流川!離して!」
流「…」
流川はの言葉を無視してどんどん体育館から離れていく。
「離してってば!!」
はまた流川の手を振り払った。
流「…」
「どういうつもり!?あんた、私が花道のこと好きなの知ってるでしょ!?花道と2人だけの空間でいられる久しぶりのチャンスだったのよ!?それなのになんで引き離すようなことするのよ!」
は本気で怒っていた。
流「…あの朝からずっと気分落ちてんだろ」
「な…だったら何よ!」
流「俺は負けるのは嫌だ。」
「は…?」
流「迷惑なんだよ」
「なにがよ…」
そう言うの声は震えていた。
流「お前がずっとそんな調子だから、キャプテンや先輩たちが心配してんだ。気掛かりがあるような状態で、良い試合なんかできない。負けに繋がる。迷惑だ」
"だから今日は早く休んで試合に備えろ"
流川はそう言いたかったが、それは出来なかった。
「…ごめん…私…マネージャー失格じゃん…支えられない強くも出来ないんじゃマネージャー失格だよ…ごめん流川…ごめんみんな…ごめん花道…こんなんじゃ振り向いてもらえるわけない…」
は震える声で静かに泣きながらこう言ったから。
「ごめんね、私…帰るね」
は走ってその場を去った。
流「お、おい!」
傷つけたかったわけじゃない。流川はただに元気を取り戻してほしかっただけだった。
だが結果を泣かせることになってしまった。
流川はどうしたものかと頭を抱えた。