第4章 基礎練習
そして試合開始。
センターサークルで向かい合う赤木と流川。
197cmと187cm——10cmの差にもかかわらず、ジャンプの高さはほぼ互角。
「互角だ…あの身長差で…」
花「はっ…」
赤木の指先をかすめたボールは、そのまま潮田の手へ渡る。
それだけで、試合のレベルの高さが伝わってくる。
一方その横では——
晴子が、恥ずかしそうに頬を染めて流川を見つめていた。
「花道、流川のことを大嫌いなのは分かる。ちなみに私も大嫌い」
晴「えぇ…」
驚く晴子に、はさらに畳みかける。
「晴子ちゃん…だって私…開口一番どあほうって言われたのよ!?うぇーん!」
しょんぼり肩に手を置くその様子に、晴子は苦笑した。
晴「流川くんはみんなにそんな感じだから…」
「晴子ちゃんにはとんでもないフィルターがかかって流川がカッコよく見えてるのよ…」
花「その通り。うんうん」
花道も深く頷いた。
しかし、次の瞬間にはの目がキリッと鋭くなる。
「でもね花道。流川のプレイは確かに目を見張るものがある。この試合で花道が注意して見とくべきは流川とゴリ先輩よ」
花「俺が流川を手本にぃ!?ゴリならまだしも流川なんて絶対手本にしたくないやい!」
花道がぷるぷる震える。
「流川を超える男になるんなら流川ができることは花道もできなくちゃあねぇ??」
花「ぐぬぬ…」