第4章 基礎練習
流「だからなんだよ…」
「花道の方がかっこいいからね」
今にも噛みつきそうな勢いで詰め寄る。
だが流川は面倒くさそうに鼻を鳴らす。
流「ふん、どうでもいい」
「ムキー!ほんと嫌なやつ!」
同時に、親衛隊の前へ出た花道は
「気が散る」と弱々しく訴えたが――
流川親衛隊は容赦がなかった。
「流川を虐めるなや!」
「あんたなんか相手しない!」
などなど、散々な言われよう。
その様子を見て、はさらにヒートアップ。
「流川とおんなじで、流川ファンはマナーまでなってない!ムキー!」
飛んで行ってしまいそうな勢いで、彩子は慌ててを抱き止める。
流「一緒にするな…」
しかし、流川親衛隊の暴言に花道の堪忍袋の緒も切れたらしく、
勢いよく体育館の扉を閉めた。
バンッ!!
親衛隊は「開けろ開けろ」と騒ぎ始める。
――その時だった。
ぽちゃぽちゃとした白髪の男性が、
のほほんと扉を開けて入ってきた。