第2章 新たな生活
ークラス発表の日ー
新学期が始まるざわついた空気の中、と花道、水戸たちは並んで掲示板へ向かった。
前には人だかりができていて、背の低いにはほとんど何も見えない。
「すごい人だ…」
洋「ほんとだな…見えるか?」
花「おお!見えるぞ!」
洋「お前じゃねぇ!花道はそりゃ見えるだろ。俺はに聞いたんだ」
花「あぁなんだ。見えるか?」
「見えない!花道!抱っこ!」
は花道に向かって両手を広げる。
花「あぁ!?ったくもう…ほらよ」
文句を言いながらも、花道は慣れた手つきでの両脇に腕を差し込み、ぐいっと持ち上げた。
高い位置から見える景色にの目がぱっと輝く。
花「見えたか?」
「見えた!10組!」
その返答を聞くと、花道はそのままそっとを地面に降ろした。
花「10組か。俺と洋平は7組だ」
「じゃあ私も7組」
洋「いくらなんでもそれは無理があるだろう…」
「やだ!同じクラスがいい!」
花「しょうがねーじゃねーか。遊びに来い」
自然と花道の大きな手がの頭にぽんと置かれる。
その仕草があまりにも“いつも通り”で、はむぅっと頬を膨らませた。
「むぅ…行く」
花「よし、じゃあ帰んぞー」
そう言うと花道とは、他の4人よりも先に並んで歩き出した。
まるでそれが当たり前であるかのように、息の合った足取りで。