第11章 翔陽戦

一方そんなことに気づきもしない花道は

花(おお、今日は客が多い。こういう時こそ実力を発揮するのが天才桜木。アーンドリバウンド王桜木)

そんなことを考えていた。

高「いよう、花道、相変わらず…」

洋「おい、やめろ、に言われたろ」

バカにしようとする高宮は洋平に止められた。

花「ぬっ、その声は…」

洋「頑張れよ、花道」

高「相変わらずユニフォーム似合うなぁ！」

忠「いかにもエース！って感じだぜ」

雄「晴子ちゃんにもいいとこ見せねぇとなぁ！」

花「おかしい…あいつらがこんなことを言ってくるなんて…。本当は冷やかしに来たんだろ！帰りやがれ！」

晴「頑張ってー！桜木くーん！」

花「うっ！はっ、晴子さん…」

花道は晴子を見つけるとデレデレした。

赤「桜木！何やってんだ！早く来い！」

花「おっ、おう！」

試合が始まる前、湘北は円陣になった。

花(よーし、やってやる、やってやるぞーっ。今日の俺の課題は翔陽に勝つことはもちろん、リバウンドを取り、流川以上に得点を入れる。そして退場はしない。自らに課題を設ける天才桜木。やはり凡人とは違う)

(花道…燃えてるな…かっこいい…絶対に勝って欲しい)

円陣となっている間、の視線は花道の方を向いていた。

三(まだ桜木のことを…でもこの試合で勝てばあいつはきっと喜ぶ)

流(面白くねぇ…ぜってぇ負けねぇ。翔陽にも。あのどあほうにも)

みんな目的は違うものの、"勝つ"という目標は同じだった。

赤「湘北ー！ファイッ！」

全員「おおっ！」

赤「湘北ー！ファイッ！」

全員「おおっ！」