第11章 翔陽戦
洋「こいつらはほっとけ。それよりどうしたんだ?そろそろ試合が始まる頃じゃ…」
「そうだ!急がないと!洋平たちにお願いがあって来たの!」
高「俺たちにお願い?」
忠「珍しいこともあるもんだ」
雄「無理難題じゃねーだろーな!」
「違うよ!バカなあんたたちにも出来ること!」
高、忠、雄「「「なんだと!」」」
洋「俺たちに出来ることならなんでもするぞ」
5人がこう言い合っている間にも翔陽の応援の声が鳴り響いた。
「…この翔陽の応援に負けないくらいの応援をして欲しいの。晴子ちゃんにも。」
は洋平の隣にいた晴子にも言った。
晴「わ、私??」
「うん、きっと大きくはなくてもみんなの声援があるって分かっただけで、湘北は、特に花道は頑張れるはずだから」
晴「うん、わかった」
洋「…」
「じゃあ、よろしく頼むね!」
は走って戻ろうとしたが洋平が追いかけの腕を掴んだ。
洋「!」
「ん?どうしたの?洋平」
洋「別に俺たちの声援がなくても湘北は、花道は…」
はフッと笑うとゆっくりと首を横に振った。
「ダメなんだ、私だけじゃ」
の表情は悲しみというより諦めが入ったような切ない表情であった。
洋「…」
「それじゃそろそろ時間やばいから戻るね!」
観客1「かわいい…」
観客2「普通に話せて腕を掴めるあいつが羨ましい…」
観客3「切なげな表情も守りたくなっちゃうよなぁ…」
観客4「湘北が勝ってあの子の喜ぶ顔見れるなら今日湘北を応援しようかな」
と洋平のやりとりを見た観客はこんなことを呟いていた。