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僕だけを見つめて【スラムダンク】

第7章 インターハイ予選までの1週間


ー3日後の昼休みー

体育館には、
キュッ、キュッ、とシューズが床を擦る音が規則正しく響いていた。

シュポッ。

ボールがリングを抜け、乾いた音を立てる。

流「はぁ…はぁ…俺の勝ちだ」

「はぁ…はぁ…ちょっと休憩」

そう言うなり、はその場に仰向けで大の字になる。
胸が上下し、呼吸はまだ荒い。

流「…もうバテたのか」

流川は彼女の隣に腰を下ろし、汗を拭いながら視線を向けた。

「うん、ちょっとね」

流「早いな」

昼は流川と、放課後は三井と。
連日の1on1に加え、インターハイ予選を目前に控えた緊張。
肉体的にも精神的にも、疲労が静かに積み重なっていた。

「…ねぇ、流川」

流「なんだ」

「この昼の1on1インターハイ終わるまで一旦やめ…」

流「いやだ」

被せるような即答。

「なんでよ。私となんかやらなくても技術も体力も流川にはあるでしょ」

流「いやだ」

「だからなんでよ。なんでそんなに私とやりたいのよ」

は上体を起こし、隣の流川を見る。
真剣というより、不思議そうな目だった。

流「そんなに嫌か?俺との1on1」

「違うそうじゃない。嫌なんかじゃ…」

言いかけて、言葉が途切れる。

(あれ…?最初はあんなに嫌だったのに…いつのまにか嫌じゃなくなってる…むしろ…むしろ私にとってこの時間は…)

思考に沈みかけたそのとき、流川が口を開いた。

流「お前とのバスケが楽しいから。これだけじゃ不満か?」

「私より、もっと上手な人とやる方がきっと…」

流「俺は小さい頃から何にも興味がない子供だった」

「急に自分語り!?」

思わずツッコミを入れるが、

流「いいから黙って聞け」

「すみません…」

少しだけ声を落とし、続きを促す。

流「でもある日、テレビで過去のインターハイMVPプレイヤーの映像が流れてきた。俺はその人のプレーに目が釘付けになった」

「そのプレイヤーってもしかして…」
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