第10章 退場王
花「あぁん!?」
花道は殴ってきた男の胸ぐらを掴み上げた。
「は、花道!だめ!」
三「桜木!やめろ!お前が1発でも殴ったら、おしまいだ…」
花道は木暮から言われた"最後の夏"という言葉を思い出し、手を離した。
竜「ははははっ!こいつはいいや」
竜は鉄パイプを拾い直した。
竜「てめぇにもこの間の借りを返してやる。うあぁぁー!」
「やめて!!」
三「やめろ!!」
すると花道の前に野間と大楠、水戸がやってきた。
「は…」
洋「そうはさせねぇぜ」
花「お、お前ら…」
高「はっはっはっ!あははははっ!桜木軍団ただいま参上!高宮望!行くぜ!」
しかし高宮は塀の上の釘に引っかかり、花道の上に落ちてきた。
「みんな…」
洋「、大丈夫か?」
「うん…うん…ぐすんっ…」
は水戸の顔を見た瞬間、安心してまた涙が止まらなくなってしまった。
洋「あーあー、手が汚れちまって…怪我は?」
水戸はの手についた泥を払った。
「ないよぉ…よーへー…ゔぅ…」
洋「靴のあと…?の手まで踏みつけやがって…残念ながらてめぇの思うようにはいかねぇよ」
竜「なっ、なめんなよ…オラァー!!」
竜はまた鉄パイプを振り上げた。
しかし水戸は華麗に避け、花道が手でしっかりと受け止め、挙げ句の果てには曲げてしまった。
竜「はっ…て、てめぇ…くそっ…」
花「いい加減にしろよ!おめぇら!」
三「やめろ、桜木!」
洋「花道、ここは俺たちに任せろ」
しかし花道はずんずんと竜の方へと近づいていった。
「花道!」
三「桜木!」
竜「うっ…」
花道は思い切り竜を睨みつけた。
花「目で殺す!」
花道は周りの不良にそれをやって繰り返した。
「…??」
花「これぞディフェンスの極意。目で殺す」
三「ディフェンスの極意…?」
花「ちょっと目が疲れるけど」
不良たちは花道にかかってきたが、鉄男も起き上がり、水戸と鉄男がその場を収めた。
3人は急いで会場へと向かった。