第10章 退場王
"なら分かってくれるとか思ってんじゃねぇ"
図星だった。
花道はひどいことをした自覚があった。しかしなら全て許してくれる、分かってくれると思っていた。
花(俺は思ってた以上にあいつを傷つけてたのか…)
花道はボーッとした。
ガチャッ
三「ちゅーっす。何してんだ?桜木」
そこへ三井がやってきた。
花「ミッチー。あ…」
花道が顔を上げると三井の奥で、の持つウォータージャグを代わりに持ってあげる流川が目に入った。
三「ん?」
三井も花道の視線を追って振り向き、2人を見た。
三「んん…」
三(流川のやつ…面白くねぇ。だが今はそれより桜木のこの表情だ。桜木もに振り向き始めたのか…?)
花「ミッチー」
三「ん?」
花「今日の部活後、俺がを借りていいか?」
三「ダメだ」
花「なんでだ!ミッチー!」
三「お前はすぐあいつを泣かすから、ダメだ」
花「俺が泣かすだと…?」
三「そうだ。昨日の試合だって、八つ当たりしてたじゃねーか」
花「ぐぬぬ…あ、あれはだなミッチー…」
三「とにかくダメだ。他の時間を当たれ」
花「ケッ!なんでぃ!」
三井も着替えを終わらせ、部室を出た。
この日から流川と三井は前以上にに優しくなり、花道はのことが気になって仕方なくなった。