第10章 退場王
2人が廊下を歩いていると、花道と晴子が話しているようだった。
いや、晴子の言葉に、花道が慰められているようだった。
晴「そうよ!自信持って!頑張ればきっといい試合ができるようになるわよ!」
花「うっ…そうすか?」
晴「そうよ!前にも言ったけど桜木くんは私が連れてきたんだから!私の目に間違いないわ!」
花「晴子さん!」
晴「次の試合も頑張ってね!」
花「はっ、はいっ!任せといてください!晴子さん!この天才バスケットマン桜木花道。次の試合では絶対にスラムダンクを決めて見せます!晴子さんのためにーっ!」
(花道…)
「…」
は晴子に慰められ元気になる花道を見ると、思わず俯いてしまった。
流「…」
ぎゅっ
すると流川がの肩に手を回し、の目を覆った。
「るか…」
流「見るな」
「でもこれじゃ教室まで…」
流「連れてってやるから。見るな」
「うん…」
2人は次の教室へと向かっていった。
晴「流川くん…絶対にちゃんのことが好きよね…」
花「…」
晴「桜木くん?」
花「あ、い、いやぁ、それはどうなんすかねぇ!」
晴「流川くんがあんな風にするの、ちゃんにだけよ。他の女の子とは目も合わせてくれないもの」
花「流川…晴子さんに、にまで手を出しやがって…許さん!」
花道は1人プンスカ怒っていた。
花道たちの姿が見えなくなると、流川が話しかけた。
流「大丈夫か」
「うん…ありがと、流川」
流川は無言で頷き、2人は教室に入って行った。