• テキストサイズ

僕だけを見つめて【スラムダンク】

第9章 揺らぎ


は笑いながら掃除を再開した。
三井は顔の赤みが引いてからもう一度に話しかけた。

三「あのさ」

「なんですか?」
はニコニコして返事をした。

三「っ…そ、その…さっきの返事、別に急いでしようとか思わなくていいから」

「あ…」

三「桜木のことずっと好きだったの知ってるし、それをすぐに次なんて切り替えんの無理だろうし」

「…」

三「そんなを、俺は好きになったわけだし…急がなくていいから。…ただ、考えておいてくれ」

「…うん、分かりました」

は頷いて言った。

三「よし、そろそろいいだろう」

三井は綺麗になったベンチを眺めた。

三「この後何かあるか?」

「え?いやなにも…」

三「よし、じゃあなんか食って帰るか。先輩が奢ってやる。着替えてくるから待ってろ」

三井は、あー疲れたと大きく伸びをしながら控え室へと歩いて行った。
そしては遠ざかる背中に声をかけた。

「あ、あの!」

三「ん?」

「ありがとうございます」

三「それはどういう…」

「もちろんご飯奢りってのにです!たくさん食べますね!」
は笑顔で言った。

三「フッ。…おう」
三井は頷きながら少し笑って言った。
そして今度こそ、控え室へ向かったのだった。

(ありがとう…三井さん…おかげで元気が出てきました)

さっきが言った"ありがとう"にはいろんな意味が込められていた。


三(いつもの感じに戻ったみたいで良かった。あー…ついに告白しちまった…あそこでキスとかハグとかしとくべきだったかな…いやでもそんなん勝手にするのは…いやでもしておけば…あー!!もうわかんねぇ!)

三井は衝動を必死に抑えていたのだった。


/ 184ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp