第8章 対三浦台
牧「あぁ。君が見にくる日はみんないつも以上に頑張っている。だから俺としても来てくれると嬉しいよ」
、仙((そういうことか))
「えへへ、そうですかねぇ?えへ、しょーがないなー、いいですよ」
牧「ありがたいよ」
仙「そろそろ行かなくて大丈夫か?」
「あ!いけない!私戻ります!ではまた!決勝で!」
はニッと笑って2人に手を挙げると、走っていった。
牧「俺も君が見ていると思うと頑張れるよ」
牧がつぶやいたのを仙道は見逃さなかった。
仙「牧さん、もしかして…」
仙道がそのことについて聞こうとすると、牧は仙道に続きを喋らせなかった。
牧「決勝で、か。どーだ?仙道。お前らを苦しめた湘北は」
仙(話を変えた…まぁ、今は良いか)
仙「お目当てはどっちかな?三浦台?それとも…」
牧「どっちが決勝リーグに出てこようとうちには関係ない。陵南とてな。だがしかしそうだな、希望を言うなら湘北にリーグに出てほしいと思ってるよ」
仙「それは、強くなった湘北と戦いたいから?それとも彼女がいるから?」
牧「どちらも、かな。しかし驚いた。お前もあんな風に女の子と話すんだな。まぁ学校でのことは知らんから、いつものことなのかもしれないがな」
仙「俺が話す女の子はあの子くらいですよ」
牧「ほう。苦労するな。彼女は人たらしのようだから」
仙道は手に持っていたジュースを飲むと、牧は片手を挙げてその場を去ろうとした。
仙「牧さんも、じゃないんですか?」
牧「さぁな」
牧は歩み続けた。
仙「かなりしんどい思いをすることになりますよ。リーグにも、彼女にも」
この言葉に牧は歩みを止め、振り向くと仙道に"望むところ"と笑みを浮かべたのだった。