第5章 陵南戦
洋「…。なんでお前らはすぐ言うんだ。の気持ちも少しは考えてやれねーのか?」
高「あいつは花道の女版だぜ??そんなことで落ち込むような奴じゃないだろー」
雄「そうそう!見ての通りいつも元気じゃねーか!」
忠「うんうん」
洋「いくら女版花道ったって、女なんだ、傷つく時だってあるだろ」
雄「あいつが女!?ガハハハ!そんな風に見てるやつは誰1人いねーぜ!?」
高「女ってのは晴子ちゃんみたいな子のことを言うんだぜ」
忠「まさか洋平…お前…のこと女として…」
3人「「「ギャハハハハ!」」」
雄「ありえねーよな!!」
高「はぁ、冗談はよしてくれよ」
忠「んなわけねーよな」
洋「はぁ…」
水戸は面倒くさそうに立ち上がった。
忠「どこ行くんだ?」
洋「ちょっとトイレだよ」
軽く手を振りながら教室を出ていく水戸。
だが、その表情はどこか曇っていた。
彼には分かっていた――
“花道一筋”と胸を張ったあの子が、
ほんの少しだけ泣きそうな顔をしていたことを。
残された3人は顔を見合わせた。
忠「まさか本当だったのか…?」
雄「いや…だぜ…?花道のこと好きってわかってるのにか??」
高「でも怒ってたよな??」
疑いと困惑だけが3人の間に残り、誰も答えを出せないまま沈黙が落ちた。