• テキストサイズ

僕だけを見つめて【スラムダンク】

第5章 陵南戦


仙「フッ、あの子の中では俺は負けてるのか…そうなると俄然勝利が欲しくなるな」

彼の横で、彦一がの後姿に目を奪われながら呟く。

彦「あの湘北のマネージャーさん、えらいかわええ人ですなー。桜木さんの彼女さんとかなんかな?」

仙「いや、違う」

彦「ちゃいますのん!?あんなええ感じやったのに…」

仙「桜木の好きな子は別の子だ」

彦「かーっ、桜木さん罪な男や!!」

仙「そういえば彼女の名前はたしか…」

彦「えっと…天羽さんですね」

彦一は話しながら自分のノートをめくり、その名前を指で追う。

仙「天羽…」

仙道の瞳がかすかに揺れた。

仙(どっかで聞いたことあるような…はっ…!!まさか彼女は…)

仙道は記憶を手繰り寄せた。
思考の途中で彦一が覗き込んでくる。

彦「どうかしはりましたか?仙道さん」

仙「あぁ、いや、なんでもない。さぁ、俺たちも帰ろうか」

仙(次会ったら聞いて確かめてみよう)

それは、理由をつけてでもまた会いたいという感情に近かった。
仙道は胸の奥に灯った小さな火を押し隠すように、静かに歩き出した。
/ 191ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp