第7章 インターハイ予選までの1週間
(ここか)
は赤木のクラスを覗いた。
パッと見、赤木はいないようだった。
するとまたもやクラスの男子がざわつき出した。
木「おう、天羽!」
そのざわつきで木暮がに気がつき、扉の方へやってきた。
「ゴリ先輩いますか?」
木「赤木ならさっきトイレに行った。もうそろそろ戻ってくると思うが…」
木暮は時計を見た。
「あぁそっかぁ…」
木「赤木に何か用か?俺でよければ赤木に伝えておくぞ」
「いえ、直接自分で伝えます」
木「そうか、分かった」
「てかメガネ先輩、ゴリ先輩と同じクラスだったんですね」
木「あぁ。知らなかったのか?」
「はい、初めて知りました!」
赤「天羽か。ここで何をしている」
するとタイミングよく赤木が戻ってきた。
「あ!ゴリ先輩!」
木「良かったな」
「はい!」
赤「なんだ?なにか用か?」
「はい。あの…」
は真面目な顔になり、赤木に話した。
赤「なに?練習を抜けさせてほしいだと?」
木「天羽いくらなんでもそれは…予選前だし…」
「予選前だから、抜けさせてほしいんです。組み合わせが決まりましたよね。最初は三浦台ですけど、今の湘北なら私たちのブロックのシード校、翔陽までは絶対突破できる。そこは私が断言します」
は湘北の勝利のため、そして少し花道から離れるためにこの決断をしたのだった。
と言っても、湘北の勝利のためにと言うのが決めた大半の理由であった。
赤、木「「んん…」」
があまりに自信満々に言うものだから、2人は少したじろいだ。
「でもそれはさっきも言いましたけど、あくまで翔陽まではの話です。翔陽からは正直分からない。だから翔陽、武里、陵南、そして海南大付属の練習を見に行かせてほしいんです」
木「そこまで言うなら俺はいいと思うが…赤木はどうだ?」
赤「うーん…」
「絶対、湘北に全国への切符を掴ませて見せますから。お願いします」
は頭を下げた。
赤「…仕方ない。いいだろう。」
「え!?」
は勢いよく頭を上げた。