第70章 報告
梓「すごーい安室さん!
今のってフランス語ですよね!?」
「えぇ、まぁ。僕は少ししか話せませんけどね。」
……はは。また嘘ついてる。
結婚式の時、すごく綺麗な発音で喋ってたのに。
松「…相変わらず嫌味な野郎だな。」
萩「陣平ちゃんもエリスちゃんのために勉強したら?」
それはいい考えだ。きっとエリスも喜ぶはずだからね。
『私でよかったらいつでも教えるよ。
プロポーズの言葉とかね?』
松「なっ!!!馬鹿言ってんじゃねぇよ!!」
『ふふっ、冗談だよ。松田くん顔真っ赤〜。』
「美緒…てめぇ……!」
みんなで松田くんを揶揄って笑った後もたくさん話をして
気がつくとかなりの時間が経っていた。
『あ、もうこんな時間!暗くなる前に帰らなきゃ。』
席から立ち上がると、
零くんがエプロンを外して私の手を握ってきた。
「梓さん、少し早いですけど今日はもう上がっていいですか?
片付けはほとんど終わらせましたから。」
梓「ふふっ、いいですよ。
美緒さんと一緒に帰りたいんですよね〜?
本当にお2人って結婚してもラブラブなんだから!」
…は、恥ずかしい……。
松田くんと萩原くんに呆れた目で見られてるのに
零くんは全然気にしてない様子だ。
萩「じゃあねー美緒ちゃん。」
松「またな。」
2人に手を振りながらお店を出て、零くんの車に乗り込むと
いきなり後頭部に手を回されて優しいキスが降って来た。