第70章 報告
梓さんと私が苦笑いしているところで
零くんが私のテーブル席へドリンクを運んできた。
「僕は美緒さんの心配をしてるだけです。」
『!!心配の度が過ぎてるんですよ!』
「そうですか?これでも抑えている方なんですけど…」
……どこが!?
全くそうは思えないんだけど!?
零くんに対して呆れていると
お店の入り口のドアが鳴り顔を向けると、松田くんと萩原くんが店の中に入って来た。
松「おー美緒も来てたのか。」
『うん!2人とも久しぶりだね。』
萩「元気そうだね、美緒ちゃん。お腹の子も順調?」
『順調順調。最近お腹蹴られたよ。』
2人は私服姿だったから、今日はどうやら非番みたいだ。
私の隣のテーブル席に腰掛けて、零くんに飲み物を注文していた。
梓「あ、お二人は知ってますか?
安室さんって、美緒さんに対してすごく過保護なんですよ?」
萩「えーそうなの?例えばどんな?」
梓「ふふっ、それがですねー…」
梓さんは先程私が話したことを萩原くんと松田くんに面白おかしく話していて、聞き終えた二人は肩を震わせて笑っていた。
松「アイツどんだけ美緒のこと好きなんだよ!
ははっ、あー面白ぇ!!」
萩「さすがに1キロは言い過ぎ!
美緒ちゃんも大変だね?」
そうなんです。すごく大変なんです!
もっと言ってやってください。
2人はずっと笑っていたけど
零くんの機嫌が徐々に悪くなっていき、彼が黒いオーラを出し始めると2人はそれ以上笑ったりはしなかった。